KAWADA FEATHERとのものづくり
明治時代に羽毛商として創業し、高品質な羽毛を扱うだけにとどまらず、いち早く羽毛のリサイクルにも着手してきた日本で唯一の羽毛専業メーカーである『KAWADA FEATHER』。
今年、COHINAは、その歴史に裏打ちされたダウン&フェザーを使い、2つのダウンアウターを作りました。
今回はその協業の背景にあるこだわりを、プロダクト紹介と工場取材でお伝えします。
今回使用したのは、KAWADA FEATHERが一貫して手がけたリサイクルダウン& フェザー。
明和町の超軟水を使って洗い上げたリサイクル羽毛は、羽毛の清潔さを表す基準である清浄度が、業界基準の3倍以上の値である3,000mm以上をクリア。
新毛に劣らない保温性などの機能を持っています。
【KAWADA FEATHER】4ポケットダウン
女性らしさとフレキシブルなディティールを詰め込んだ、COHINAのニューベーシックなダウンジャケットが登場。柔らかなアイボリー、品のあるベージュ、引き締まるブラックの3色で、お好みのテイストに合わせて選べるような提案も魅力です。
表地にはマイクロポリエステル素材を使い柔らかな手触りで軽さも魅力的。1着あたり約120gのダウン&フェザーを使用し、軽やかさがありながらしっかりと暖かさを感じられる、冬に頼もしいプロダクトに仕上がりました。
撥水機能に加え、ファスナー横や内ポケットなど合わせて4つのポケットをつけることで、よりファンクショナブルな1着に仕上がりました。
ダウンの日はできるだけ荷物を減らしたい方にもおすすめのアイテム。
一方でファスナーを見せないデザイン、フードのひも先できらりと光るパーツ、小柄さんに合わせた位置でのインナードロストなどスタイルアップやコーディネートが楽しくなる細やかなデザインもたくさん。ステッチ幅や取り外し可能なフード、襟周りの設計に至るまで小柄さんサイズに仕立てました。
【KAWADA FEATHER】2wayカラーダウン
ほんのりとした光沢感、柔らかなフェイクファーの首元で軽やかさと温もり感を併せ持つデザインダウンです。表にステッチを見せないことですっきりとスタイリッシュな印象を増してくれます。腰にかかる丈感で防寒性にも優れていながら、タウンユースを意識したデザイン性がうれしい1着に仕上げました。
軽やかなライトベージュとひきしめブラックの2色展開となっています。
フェイクファーの色はそれぞれ温かみのあるベージュとダークブラウン。それぞれが引き立ちつつもさりげない配色になっていてふわふわとしたフェイクファーがコーディネートに華やかさを添えます。
リサイクルナイロンを使用し、環境にも配慮したタフタ素材。40dの細い糸を使用することで高密度ながら軽やかな素材に仕上がっています。
撥水の機能で幅広いシーンに活躍できることや、襟の取り外しで印象を変えた着用ができることなど「着こなし」を意識した提案を入れ込みました。襟周りを広く開けたデザインですが、マフラーやハイネックなどとの相性も良く、第1ボタンまでは閉じての着用もできるので防寒性にも配慮されています。
COHINAが今回挑戦したのは、真冬の必需品であるダウンコート。
どんなダウンコートがいいのか、と考えた時に、サイズがぴったりですっきりと着られて、クリーンで暖かい。そんなキーワードを考えました。
そうして今回出会ったのが、河田フェザーでした。
品質のいい羽毛のために、とことんまでこだわる河田フェザーだからこそのバックグラウンドを、今回の取材を通してお伝えします。
風土と土壌が育む、美しい羽毛
工場から山の方へ車を走らせると豊かな水源があらわれ、訪れた8月は茹だるような暑さにもかかわらずどこか空気が軽やか。
「羽毛の精製に最も適している土地を日本各地を探し回った結果、三重県明和町が選ばれたんです」
羽毛に合った環境を優先していて、来ていただくとなると遠くてすみません・・・と語る職員の方に詳しく話を聞いて納得。
羽毛の洗浄にこだわり抜く河田フェザーに必要なのは、豊富な水源かつ超軟水の水質、そして羽毛に湿り気を持たせないための低湿な気候。それらを兼ね備えた土地を自ら見出し、独自開発した精製技術で日本により良い羽毛を循環させようとしている。
「皆さん神社で買う破魔矢、あの羽根の加工も一部行っているんです。」
昔から日本で羽毛専業事業をしてきているからこそ、文化にも根ざした活動もあるのだろうと伺える。意外と身近なところに河田フェザーの存在を感じて嬉しくなる。
こだわり抜くと、「オリジナル」になる
倉庫は、各地から集められた羽毛でびっしりだ。
「ヨーロッパなど各地から買い付けて、集められた羽毛原料がここに着荷します。原料は数年寝かせることもあります。その方が綺麗に精製しやすいんです。」
この「きれい」へのこだわりを、この後目の当たりにすることになる。
まずは羽毛についた土埃など、遠心力で大きなゴミをとっていく。
ここから先は一方通行。精製前と後の羽毛が混ざらないようにするためだ。機械の中でもこもこと羽毛が舞う。
そんな様子を眺めていると、ふと気になったことがある。この工場、何やら木製のパーツが非常に多い。工業的な空間には珍しく、やんわりと木の温もりがあるのだ。
「羽毛が静電気を帯びないように、木製なんです。ドイツの機械をベースにオリジナルにメンテナンスしています。」
こだわり続けた末に、機械までもがオリジナルになっていく。独自性というのはこうして育っていくのだと感じさせてくれる。
ゆるがない羽毛専業メーカーの核
この後は本格的に洗浄に入る。丁寧に2回洗い、4回すすぐ。傷つけてもいけないがここでしっかり洗うからこそ、においを抑制し、柔らかく少量でもしっかりとふくらみのある羽毛が生まれるのだ。
なぜこの土地なのか。その秘密がここにある。
「この土地の軟水はまとわりつくような水質なので、洗浄時に使う洗剤も少なくていいし、独自技術を加えて洗うことで羽毛を傷めずに洗浄することができます。」
精製に使用した水は全て、高度な浄化処理をかけて排水している。土地に生かされる側面が強い事業だからこそ、環境配慮も怠らない。
そうして乾燥をかけたあと、さらに羽毛に残ったごみをとっていく。ここまで徹底した精錬工程もまた河田フェザー特有のこだわりだ。
「ここで除塵しているのは羽毛から剥がれ落ちるタンパク質由来の成分や羽毛に残っている本当にこまかなホコリなど。羽毛は重さ売りするものなので、精錬しすぎると損とも考えられる。ここまで綺麗にするところは珍しいと思いますが、うちはやっぱり羽毛の専業メーカーの意地みたいなところがあります。」
そうして削ぎ落とされた羽毛は、さらに細かいダウンを除いて、大きな部屋で風に舞いながらここでもさらに選別されていく。
その姿はまるで雪が舞うような美しい景色。
選別に選別を重ねて一番いいところを商品にしているのだとわかる。
なぜ、リサイクルなのか。
河田フェザーは羽毛の一般向けリサイクル事業を日本で最初に着手した企業だ。しかし、ここまでこだわり抜いて高品質な羽毛を生み出していながら、なぜ、リサイクルなのか。
「高品質な羽毛を次世代にも残すこともまた、使命としています。いい羽毛はもうわずかな量しか調達できませんが日本には過去流通していた素晴らしい羽毛が残っている。それを捨ててしまうのではなく循環させたい。清潔で羽毛本来のポテンシャルがしっかりと出せるように処理をすれば、100年以上も循環させられます。」
河田フェザーでは、全国の自治体や民間企業・団体で集められた廃棄予定の羽毛製品を買取り、回収を行っている。
5年、10年だけではなく、もっと先の未来を見据えて羽毛を未来へ届ける活動、そのためのリサイクルなのだ。
「入ってきた羽毛の色は目視で確認できます。でも、さらにラボでダック、グース、ダウンなのかも顕微鏡で確認をします。」
そしてこの一度製品になっているリサイクルの羽毛もまた、同じ精錬工程を踏んで出荷されるというのだから、専業メーカーとしての徹底したプライドを感じる。
今回COHINAで使用したリサイクルダウンもまた、同じく丁寧な工程をふんで精錬され、縫製工場に届けられている。
暖かさ、軽さ、そして安心感をお届けできるのは河田フェザーとの協業があって初めて叶うこと。ぜひ、この機会に心地よい羽毛をクローゼットに迎えてみてください。
小柄さんのこの冬の心強い一着になることを願って。